> タッチスクリーンPC、過大評価との見方も
> http://digitallife.jp.msn.com/article/article.aspx/articleid=427377/
ユビキタス社会にむけて、情報化社会はますます進歩しているのですが、
どうやら、今までは「だれでも利用できる」という概念は置き去りにされてきてしまいました。
このままですとPCを使えない、(PC弱者とよく表現されますが)は
社会から取り残され、その一部の人たちのみ、逆に生活が不便になるという現象が発生してしまいます。
現時点でも、情報化にともなう、弱者が出ているのです。
一例ですが…
> 視覚障害 戸惑う改札…切符併用機区別できず
> http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kyousei_news/20090109-OYT8T00448.htm
Suicaも情報技術によって生まれたものです。
一般の人にとっては有用な物として爆発的に普及しましたが、
視覚障害者にとっては使いづらい物となってしまった、という一例でしょう。
話を戻すと、タッチスクリーンも現時点では、
「キーボードとマウスが使えなくてはPCを利用できない」
という状況を打破するための小さな物でしかありません。
でも、周りを見てみましょう、現時点で身体障害は持っていないが、
PCを使わない、使えない人は多いはずです。
今後、こういった人たちは、このままでは弱者になってしまう可能性が高いと言えます。
言うなれば、「コンピューティング利用障害」と言われる日が来てしまうのかも知れません。
ここで、ロイターの観点を理解してみましょう。
見てみると、「ビジネスとしての価値」に疑問を投げかけているようです。
なるほど、そういった意味ではロイターの話も真っ当です。
キーボードと、マウスでPCを利用できる人にとっては、タッチスクリーン機能は必要ありません。
では、Windows 7は何を狙っているのかというと、今までPCを利用してこなかった人たちが、
PC利用難易度の敷居を下げることでWindowsを利用する、という顧客層の拡大を目指している訳です。
ここで、タブレットPCでの失敗という過去から、
タッチスクリーンPCも成功しないんじゃないかというネガティブな見方と、
今回はiPhoneでの成功という前例があるからきっとうまくいく、という見方があるのだと思います。
現段階では、企業事業として成功するのか、模索段階といえるのですが、
であるとするならば、事業的にはインフラなのではないか、という面を孕んでいる可能性があります。
結局のところ、ユビキタスネットワークという社会基盤を企業事業として成功させられれば、
企業利益として大きいのではないか、という目論見から広報活動が過剰になっている面はあるのかもしれません。
ですが、バリアフリーコンピューティングという考え方を広めるのに一役買っており、悪いことではないと思うのです。
キーボードとマウスが使えなくてもPCを利用できる、という本当に小さな一歩ですが、
コンピュータが使えなくては、生きてゆくのに不便を強いられる社会は間違っていると思うのです。